不動産を売却するにあたっては、誰でも自分の理想通りの金額・スケジュールで売りたいと思うでしょう。しかし、現実にはうまく話が進まず損してしまうケースもあります。不動産売却で「損する人」には、ある特徴があります。ご自身の不動産売却をスムーズに進めるためにも、損する人の特徴と、損しないための対策を知っておきましょう。
特徴1.売り出し価格が相場より高過ぎる
不動産は、所有者の大事な「財産」です。そのため、「できるだけ高く売りたい」「この不動産には一定の価値があるのではないか」と考える人も少なくないでしょう。
しかし、周辺相場からかけ離れた売り出し価格を設定すると、いつまで経っても買主が現れないということも考えられます。売却できない期間が長引くにつれて、不動産の維持費や税金の支払いがかさみ、売主が損をしてしまうリスクも。さらに、売却期間の長期化は「売れない不動産」のイメージが強くなり、ますます売れ残る恐れもあります。
「売れない」と思った時点で、売り出し価格を見直しましょう。まずは、周辺相場を把握することが重要となります。その土地の相場をしっかり理解したプロ、つまり不動産会社に相談するのがおすすめです。不動産相場を踏まえ、不動産会社の査定に基づいた現実的な売り出し価格を設定することが、早期売却につながるでしょう。
特徴2.売り出し時期が悪い
不動産には売れやすい時期と売れにくい時期があります。たとえば居住用不動産なら、売れやすいのは1~3月頃と言われています。春先に子供の進学などを控えており、それに合わせて家を購入したいと考える家庭に需要があるためです。こうした家庭は遅くとも1月には家探しを始めているため、12月中に売り出し始めると、買主のニーズにマッチしやすいかもしれません。
また、秋のシーズンも狙い目です。秋は一般的に会社の人事異動に重なりやすいため、この層を狙った売却もぜひ検討してみてください。この場合は8月中に売り出し、11月までに売却を完了するイメージです。相場通りの売却を目指す場合には、売り出し時期にも気を付けてみてください。
特徴3.不動産の魅力をアピールできていない
立地や広さなど好条件がそろっているにもかかわらず、なかなか売れないというケースもあります。この場合、不動産の魅力をしっかりアピールできていないのかもしれません。売却用サイトに写真を公開しているのであれば、写りの良いものに変えたり、さまざまな角度から撮影した写真を公開したりと「見せ方」も工夫しましょう。また、物件そのものの信頼度を高める努力も有効です。具体的には、住宅診断士に家の劣化状態・欠陥を調べてもらう「ホームインスペクション」を実施し、情報公開するのも良いでしょう。
また、内見時のイメージアップも重要です。部屋の整理整頓や不要物の処分はもちろん、水回りを清潔に保つことで印象を大幅にアップできます。このように購入希望者の印象を良くするために魅力を最大限アピールすることで売却につながりやすくなるでしょう。
特徴4.売主判断でリフォームをしてしまった
不動産が売れないからと言って、安易なリフォームをするのは避けましょう。自分が良かれと思って施したリフォームも、買主には魅力的に映らないケースもあります。せっかく何百万、何千万円もの費用を出してリフォームをしても不動産が売れなければ、本末転倒です。また、仮に売却に至っても、リフォーム分の金額を回収できない恐れもあります。
部分的なハウスクリーニングなら、売却につながる可能性もあります。キッチンやバスルーム、洗面台周り、トイレなどが汚れていると印象が悪くなる傾向にあります。なお、このような場所は自力での掃除が難しいため、プロの業者に依頼することで清潔感アップを狙えるでしょう。
ハウスクリーニングなどの補修をしたいと考えたら、売却を仲介してくれる不動産会社に相談してみてください。プロの目を通し、必要に応じてハウスクリーニングなどを施すことで、効率的に売却を進められるでしょう。
不動産売却で「損する人」の特徴と損しない対策を知って売却をスムーズに進めよう
不動産売却において「早く売りたい」「できるだけ高額で売りたい」と考え、良かれと思って実施した対策が裏目に出ることも少なくありません。確実・スムーズに不動産を売却するためには、売り出し前に何をしたら損をするのかを把握し、適切な対策を講じましょう。